2014.12.01(月)JPFAチャリティーサッカー2014 ガイナーレ鳥取 岡本達也選手が語る『JPFAチャリティーサッカー2014』への想い
――震災から3年半経ちましたが、復興支援に対してどのように考えていますか?
岡本 水戸在籍時に被災して、自分自身も辛い思いをしました。また、実際に昨年初めて東北にいったのですが、学校の校庭にまだ仮設住宅が建っているのを見て、まだまだ復興は進んでいないんだなということを改めて実感しました。やはり報道なども少なくなっていますが、サッカー界としては、今回で4回目となるチャリティーサッカーをずっと続けていかなければいけないと感じています。
――当時、水戸市の被災状況はどういうものでしたか?
岡本 電気も水道も使えなくなりました。電気と水道は3日~4日は使えず、道路もとおれないところがかなりあって。どこに避難したらいいのか、でも、電車も動いていない。車も大きな道に出たら渋滞している。ガソリンもあまりないという状況で……。電気や水道などが復旧することを待たないといけない。僕はチームの寮にいたので、チームメイトと一緒にどうなるのかなと話していました。ご飯も食べられないし、今後サッカーができるのかなという感じでしたね。
――またサッカーができるようになったという喜びはありましたか?
岡本 大きいですよ。ただ一方でサッカーをやっていいのかという気持ちもありましたね。でも、地元の水戸の人たちや、苦しんでいる人たちのためにも頑張ろうとみんなで話をして。そうして臨んだ試合で、逆転で勝った時です。ファン・サポーターが泣いて喜んでくれて。それを見て僕らにできるのは、サッカーをやっていいのかどうかとかそういうことを考えることではなく、サッカーで元気になってもらったり、喜んでもらうことが一番で、やらないといけないことではないかと思いました。
――チャリティーサッカーに参加するにあたって、何か心掛けていましたか?
岡本 僕たちができるサッカーというものをとおして、被災地の子供たちと一緒に楽しめたらいいなと思っていました。何かしてあげようとかではなくて、とにかく一緒にサッカーをしようという思いで参加させていただきました。
――実際に子供たちとふれあって、どのようなことを感じましたか?
岡本 最初、「どういう人たちなのかな?」と子供たちは様子をうかがっている感じでした。もちろん、サッカー選手だということは分かっているのですが、みんなの名前を知っているわけではありませんから。でも、一緒にサッカーをやればやるほど、やっぱり「うまいな」「すごいな」と、そういう目で見てくれて。「楽しいな、すごいな!」とどんどん子供たちの眼がキラキラしていくというか、そういうことは感じましたね。
――チャリティーサッカーは4年連続での開催になりますが、JPFAとして今後どのように取り組んでいきたいですか?
岡本 まず一番は継続していきたい。それから、せっかくやるのでたくさんのお客さんに参加してほしいですね。参加の方法はいろいろとありますけど、スタジアムにくることやチャリティーオークションに参加してもらうこと、そしてサッカーに興味がある人みんなの力を集めてこれからも復興の後押しができたらなと思っています。
――ファンやサポーターの力が大切になると思いますが、最後にファン・サポーターへメッセージをお願いします。
岡本 サッカーファミリーとして、選手だけでなく、サッカーが好きな方、サッカー界全体で復興の力になりたいので力を貸してください。よろしくお願いします。