2011.02.03(木)年金退職金制度について
年金退職金制度等、選手のセカンドキャリアにおける金銭給付制度の確立
Jリーグが設立されてから早くも20年近くになり、多くの元Jリーガー、元日本代表選手が生まれておりますが、彼らの引退後、セカンドキャリアにおける経済的困窮、サッカー界における雇用機会の欠乏について、当会は、日本サッカー界の最も大きな課題であると考えております。
同様のプロスポーツにおいて、例えば、プロ野球であれば、プロサッカーと比較して、平均現役期間が長い上、高額な平均年俸を受け取るほか、退職金制度や年金制度が完備されております。また、昨今注目が著しいプロゴルフにおいても、プロサッカーと比較して、圧倒的に長い現役期間を送れることや、スポーツ実施人口の多さからティーチングプロなどの職業安定制度が存在します。
このような同様のプロスポーツと比較すると、プロサッカーは、平均現役期間が短い上、平均年俸も減少の一途をたどっており、退職金制度や年金制度もないことから、プロサッカー選手の地位は著しく不安定なものとなっております。また、引退後の生活不安を軽減させることにより、より選手がプレーに専念することが可能になり、日本サッカーのレベルアップにもつながります。
加えて、本年度(平成22年度)から、Jリーグは、キャリアサポートセンター(CSC)の予算を削減し、従前行われていた選手のセカンドキャリアへのサポート内容が著しく縮小しました。当会が昨年8月9月に行った全クラブ訪問においても、選手のセカンドキャリアに対する不安から、年金退職金制度等のセカンドキャリアにおける金銭給付制度の実現に関し、全クラブから強い要望が出ておりました。現役選手はもちろんですが、将来Jリーグ、そして日本代表を目指す子供たちのためにも、選手のセカンドキャリアにおける金銭給付制度の実現は絶対に必要です。
具体的には、まず、当会が現在実施している「退団一時金制度」の充実を図り、この制度を基に退職金制度を確立したいと考えています。しかし現在、資金が乏しく十分な金銭給付が選手に出来ておらず、JFA及びJリーグに対して、選手のセカンドキャリアにおける金銭給付制度の確立を要望しています。