社会貢献活動

2016.01.22(金)チャリティーサッカー2015 ふれあい活動“グリーティングDAY” in 岩手

2015年12月26日(土)、『JPFAチャリティーサッカー2015 ふれあい活動“グリーディングDAY”』が、岩手県大船渡市の大船渡市民体育館で行われ、70人を超える子どもたちと一緒にサッカーを楽しみました。こちらのふれあい活動参加に参加したのは、松田賢太選手(盛岡)、小笠原満男選手(鹿島)、本山雅志選手(鹿島)、柴村直弥(S・オルシュティン)コーチとして財前宣之さん、戸田和幸さん、中田洋介さんの7名が参加しました。


まず、大船渡に縁のある小笠原選手が「今日はすばらしい選手、OBが来てくれました。みんなサッカーがとても上手な選手たちです。みんなもこういうサッカー選手になれるようにいいところを見て学んで欲しいし、一生懸命学んで、みんなもJリーガーになれるようにがんばってください」とあいさつをします。その後、参加選手が一人ずつ自己紹介をしていく間、まだまだ緊張がほぐれない子どもたちの心を掴んだのは戸田さんでした。選手たちはみんな、子どもたちに親しみを持ってもらえるように胸にニックネームを書いたテープを貼っていたのですが、本山選手なら「もと」、財前さんなら「ざい」と名前の一部を取ったのに対し、戸田さんが選んだのは「トッティー」。「トッピーじゃないよ、トッティーだよ」と戸田さんが呼びかけると、小さい子どもたちは大喜び。一気に選手と子どもたちの距離が近くなりました。

あいさつが終わると、さっそく小笠原選手・本山選手・松田選手チームと、財前さん・戸田さん・柴村選手のチームに分かれて、子どもたちと対戦するミニゲームを開始です。ゲームの前、デモンストレーションで強烈なシュートを子どもたちに見せつけていた戸田さんだけでなく、財前さんや本山選手が細かなボールタッチで華麗なドリブルテクニックを見せるなど、どの選手もその瞬間を楽しみつつ、勝負に勝つことの大切さを子どもたちに訴えていきます。すると、ゴールを決めて喜ぶ選手たちの姿や、「負けているんだぞ、点を取りに行け」と小笠原選手に励まされた子どもたちが、次第に一所懸命ゴールを目指すようになります。始めはゴールを決められてばかりだった子どもたちも、ずいぶん得点を返せるようになっていきました。

イベントの前、選手たちは陸前高田に立ち寄り、小笠原選手の高校の同級生で東海新報に務める鈴木英里さんにガイドをお願いし、震災遺構として残された“道の駅 高田松原”で現況について説明を受けていました。いまだに300人以上が行方不明のままであり、月命日である毎月11日には捜索活動が続けられていること、「震災が起きてから、時間が止まったままの人がまだまだ大勢いる」という鈴木さんの言葉を聞き、それぞれに思いを新たにして臨んだイベントでした。

ミニゲームは選手3人に対し子どもたちは5〜7人だったため、イベントが終わったとき、選手やOBは誰もが大汗をかいていました。整列する子どもたちの前に横並びになった選手のなかから戸田さんが「ほら、こっちの人たちを見て」と閉会の挨拶に立ちます。

「いっぱい汗をかいていますよね。僕たちは負けたくなくて一所懸命やりました。みんなは勝ちたくて一所懸命やりましたか?やった?でも、勝てなかった?じゃあ、練習しましょう。また、来年1年がんばれるように、今日のことを忘れないで、サッカーを一所懸命頑張ってください」
最後に全選手のサインが書かれた色紙が子どもたちにプレゼントされました。ゲームが行われているときも、休憩になるとすぐに選手に話しに行ったり、抱きついたりする子どもたちがたくさんいました。心に残る1日だったのではないでしょうか。

【ふれあい活動後の選手・OBコメント】
●松田賢太選手(盛岡)
「僕は大船渡の出身なので、子どもたちが楽しそうにプレーしてくれたので本当によかったと思います。トップレベルの選手と一緒にサッカーがやれる機会は限られているので、技を盗んでもらえたりしたら嬉しいです。復興が進んでいるとは言っていますが、毎年、大船渡に帰ってくるたびにまだまだなんだと感じます。校庭にも仮設住宅が建ったままですし、子どもたちが一番大変な思いをしていると思うので、こういった活動を通して、夢や目標を持ってもらえるようになったら嬉しいです」

●小笠原満男選手(鹿島)
「街の復興が進んでいないのは心が痛いです。仮設住宅から通っている子、親や兄弟を失った子もいます。それでも、楽しそうにサッカーをしている姿を見るとサッカーが好きなんだなと思います。これからも頑張り続けて欲しいし、目標や夢を持って欲しいと思います。日本各地で自然災害が起きていますし、被災地を見た人にはいろんな人に話をして欲しいと思います。二度と犠牲者が出ないようにみんなにも何かを学んで欲しいと思います」

●本山雅志選手(鹿島)
「復興のために、少しでも力になれたらいいなと思い、今回も参加しました。継続的に来ることによって、最初に来たときからどうなっているのか自分の目で見ることができますし、今日みたいに陸前高田で話を聞くことで地元の人がどう思っているのかを知ることもできる。風化させてはいけないし、忘れていってはいけないことなので、参加できるときには参加したいと思っています」

●柴村直弥選手(S・オルシュティン)
「震災があったときに僕はトルコでキャンプ中でした。すぐに帰ることもできないし、得られる情報も限られていましたし、なにもできない自分にもどかしさを感じていたので、日本に帰ってきたときは少しでも復興の力になれればと思って毎年参加させてもらっています」

●財前宣之さん(OB)
「ずっと仙台でプレーしていたのですが、震災が起きたときはタイでプレーしていたので、震災は経験していません。これまで、宮城の石巻などを訪れたことはあったのですが、岩手の陸前高田と大船渡に来たのは初めてでした。被災地を見学し、子どもたちとふれあうことで、改めて忘れてはいけないことだと思いましたし、東北で長くプレーしてきた自分が伝えることも義務だと思っています。今後も、こういう機会がありましたら参加したいと思っています」

●戸田和幸さん(OB)
「子どもたちが私たちと一緒にサッカーをすることを楽しんでくれて、また明日からがんばろうと思ってくれればいいな、と思いプレーしました。去年は女川町に行ったのですが、4年経ってもこの状況なのか、ということは今回も思いました。実際に見ないとわからない部分もありますし、聞いた話を心に留めて忘れないことが大事だと思います。震災があったこと、まだ苦しんでいる人がいること、一生苦しむかもしれない人がいること。それを忘れないで、私は自分がやるべきことをやろうと思います」

●中田洋介さん(OB)
「自分の出身でもある大船渡にたくさんのJリーガーに来ていただけたことは、本当に子どもたちにとってよかったと思います。サッカーをする環境がまだまだ整っていないのですが、今回参加したFCサンアルタス大船渡は、県大会でも結果を残しているので、逆境をバネにしたくましくなってきている部分もあります。ただ、Jリーガーと一緒にサッカーができる機会はそうそうないので、もっと自分を出してほしいと思いました。こういうところで自分を出せる選手が、小笠原満男選手だったり、松田賢太選手だったり、岩手からJリーグに行ける選手だと思うので、こういう場で物怖じせずプレーできる選手が将来伸びると思います」

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