社会貢献活動

2011.07.03(日)「ふれあいサッカーキャラバン」宮古市立高浜小学校

震災から約4ヵ月がたとうとしている2011年7月3日「ふれあいサッカーキャラバン」の第3回目が、岩手県宮古市の高浜小学校と花輪小学校で行われた。

 今回参加したメンバーは名古屋グランパスから小川佳純と藤本淳吾。栃木SCから赤井秀行、西澤代志也、渡部博文、コーチを務める菊池新吉(栃木SC ゴールキーパーコーチ)の計6名。

 午前中に向かった高浜小学校の児童は、津波から免れて全員無事だったものの、津波により約4割の児童が自宅を流され、母親を亡くした児童や転校していった児童もいる。

「校庭には1メートル半以上の津波がきて、逃げるために保護者と児童のみんなで裏山に走りました。そのまま残っていたら全員が流されていたでしょうね(大洞晴洋校長)」

 "尋常な被害"という言葉ではものたりないほどの被害である。震災後の校庭に残ったのは、ヘドロ混じりの黒いグラウンドに、津波が引くときの力で海側にゆがんだ海沿いのフェンス、ゴミが挟まったバックネットなど、津波の被害をいやがおうにも感じる光景だ。

「外で遊ぶのが大好きな子供たちなので、早く校庭で遊んでほしかった。だからグラウンドの土をすぐに新しく入れかえて、サッカーゴールも新調しました(大洞晴洋校長)」

 高浜小の先生たちにとって今回の「ふれあいサッカーキャラバン」は、「サッカー教室をきっかけに新しいグラウンドで震災の前以上に遊んでほしい」といった希望そのもの。そうした想いをうけ、今回のキャラバンはスタートしたのである。

 拍手喝さいの中、選手たちが登場すると、新しい土のグラウンドに選手と子供たちが一緒に広がっていく。まずは子供たちにプロの技術を体感してもらうべく、選手たちからボールを奪う「ボールキープ合戦」がウォーミングアップを兼ねてはじまった。身体の使い方や、足のどこでボールを扱っているのかなど、選手たちの技術に子供たちは釘付けだ。選手と児童の距離が縮まったところで、お次は手を使わずに児童2人の身体でボールを挟みながらボールをゴールラインまで運ぶリレーのはじまり。その後、このリレーは各チームでボールを後ろに渡していくチームリレーにバージョンアップ。リレーを通じて、一つのボールをみんなで協力して運ぶサッカーの大切さ、仲間と協力して成し遂げる大切さを伝えている選手の姿が印象的だった。最後は、お待ちかねの選手との試合。円陣を組み、選手から本気でボールを奪う子供たちの姿をみて、選手も保護者も笑顔満載であった。

「普段はサッカーをやっていないので、少しでも興味をもって、サッカーを好きになってほしいです(3年生男子保護者)」「今日のサッカー教室を通じて一生懸命やることの大切さを感じてほしいですね(1年生男子保護者)」「身体を動かす楽しさを凄く感じていると思うので、本格的に何かをはじめるきっかけになってくれれば(2年生男子保護者)」

 サッカー教室後には、Tシャツ・サイン入りチャリティブックを参加者全員にプレゼント。選手たちのメッセージと共に、子供たちへと渡された。

「みんなに元気や笑顔を与えたくて来たんですが、逆に元気をもらいました。笑顔を忘れずに、色んな困難を乗り越えてほしい(小川)」「みんな汗をかいて楽しそうでよかった。みんなの笑顔がみれて、来て本当によかった(藤本)」と、笑顔が弾む選手たち。

 もちろん、参加児童だってそう。「Jリーグを目指して頑張りたい(りょうや・6年生)」「選手と試合ができたことが楽しかった(ゆいみ・1年生)」「いつもやっている野球みたいにサッカーも楽しくできた(さとし・3年生)」といった笑顔満載の子供たちの言葉を、新しい土のグラウンドのあちこちで聞くことができた。

 子供たちの喜んでいる姿というのは、まわりの人たちを笑顔にする力がある。そのことを大洞晴洋校長は改めて感じ「有名な選手が来るだけでなく、子供と一緒に触れ合うことに、このキャラバンの意義があると思います」と、プレーを通じた笑顔の支援を振り返る。

 子供たちは被災したからといって毎日暗い顔をして過ごしているわけじゃない。学校に来て、好きな遊びをしている時の姿は震災前と何も変わらない。変わったのは学校以外の状況や環境だ。避難所が閉鎖されたり、仮設住宅に引っ越したり、買い物にいく場所が変わったり、通学路が変わったり……。色々なことがこれからも変わっていく。そうした変化に直面している児童に対して、中村副校長は「体育の時間や給食の時間など、学校に来た時だけでも子供たちには精一杯楽しんでもらえるようにしていかないといけない」と、学校の役割をサッカー教室後に再確認している。「学校って楽しかった」と思ってもらえるように。


みんな笑顔で記念撮影

子供たちを指導する小川選手

子供たちに指示を出す渡部選手

子供たちの質問に笑顔で答える赤井選手

子供たちから笑いをとるのがうまい藤本選手

本気でドリブル突破をする西澤選手
名称ふれあいサッカーキャラバン“サッカーの力で日本を元気に!”
主催一般社団法人 日本プロサッカー選手会
支援活動パートナージブラルタ生命保険株式会社
ゼビオ株式会社
協力宮古市立高浜小学校
開催日時2011年7月3日(日)12時30分~
コーチ(OB)菊池新吉(栃木SC ゴールキーパーコーチ)
現役選手(5名)赤井秀行(栃木SC)
西澤代志也(栃木SC)
渡部博文(栃木SC)
藤本淳吾(名古屋グランパス)
小川佳純(名古屋グランパス)

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