社会貢献活動

2019.01.10(木)チャリティーサッカー2018 ふれあい活動“グリーティングDAY” in 宮城(1日目)

「サッカーの力で日本を元気に!」一般社団法人日本プロサッカー選手会(JPFA)のふれあい活動“グリーティングDAY”が、2018年12月15日(土)と16日(日)の2日間にわたって、宮城県で開催されました。2011年3月11日に発生した東日本大震災で大きな被害を受けた地域で、JPFAは継続的な支援活動を行っています。

東日本大震災の発生から7年9ヶ月以上が経過しましたが、まだ復興が進んでいない地域もあれば、年月が経つにつれ新たな問題が発生した地域もあります。今回の活動でも多くの選手が被災地に足を運んで現状を知るとともに、子供たちとの交流を通してサッカーの力を届けました。

1日目のふれあい活動は、宮城県仙台市宮城野区の東北学院中学・高等学校で開催されました。参加した選手は以下の23人です。(※括弧内、所属チームは当時)

薗田淳、山田尚幸(以上秋田)、坂井達弥(山形)、廣瀬浩二、竹重安希彦(以上栃木)、岡田翔平(群馬)、本間幸司(水戸)、脇坂泰斗、家長昭博(以上川崎F)、田村直也(東京V)、高原寿康、土岐田洸平(以上町田)、菊岡拓朗、丹羽竜平、成岡翔(以上相模原)、守田達弥(松本)、原田直樹(金沢)、村田和哉(清水)、西村洋平(藤枝)、林卓人(広島)、福田晃斗(鳥栖)、川西翔太、黄誠秀(以上大分)。

選手たちは日本サッカー協会の大橋浩司・手倉森浩両インストラクターとともに、東北学院中学サッカー部の45人にサッカーの実技指導を行いました。


指導メニューは全6部。それぞれテーマが設けられ、2グループが同時進行でプロの指導を受けます。ウォーミングアップとともに最初のメニューを担当した選手の一人が、守田達弥選手。「よろしくお願いします!」とお互い挨拶して、スタートしました。4対4に加えてフリーの選手をうまく使った連係を練習するにあたり、守田選手は「サポートの意識を持って」と、互いを支え合うコンビネーションを進めました。最初は少しおとなしかった中学生達のプレーも、守田選手から互いに声を出して要求することをアドバイスされると、次第に声が出て、連係もスムーズになっていきました。


テーマに対して積極的に取り組むことで、選手たちのプレーは短い時間でどんどん変わっていきます。たとえば菊岡拓朗選手が指導したメニューでは、守備で同じ場所でずっと構えてボールを取るのではなく、自分からボールを奪いに行くアクションを磨きました。「ボールを奪いたくなるように、お互いよく動いて守備をはめていこう」。菊岡選手が自身のプレーを交えながら声をかけたことで、中学生達は前へ前へと足を進めるプレーを増やしていきました。


プロの技を目の当たりにして、丁寧に指導してもらい、参加した中学生達は充実した表情で最後にお礼をしていました。東北学院中学2年生の佐藤大気選手は「優しく教えてくれて、楽しく練習できました」と目を輝かせ、同2年生の佐々木ボルナ選手は技を実践してくれた選手たちを見て「簡単なように見えるプレーの中に、プロの凄さを感じました」と見入ったそうです。佐々木選手はこの場所を訪れ、指導してくれた選手達に感謝するとともに「全国中学校大会で優勝すること、そしてプロサッカー選手になることを目指しています」という夢も明かしてくれました。東日本大震災が発生したときは小学生だった彼らは、この先もサッカーとともに成長していくことでしょう。その中で、この日のふれあい活動の思い出は、きっと大切な糧となるはずです。

【参加選手コメント】

◆林卓人(広島)
(被災地から)遠くの選手たちがこういう子供たちとふれあう機会はなかなかないですし、選手会を中心にこういう活動が継続的に開かれていくというのは、非常にいいことだと感じています。これからも続いてほしいと思いました。自分自身、教える中で、サッカーをどう子供たちに落としこむのか整理できましたし、それに対して何よりも東北の子供たちが明るく積極的に取り組んでくれたのが、とても嬉しかったですね。

◆本間幸司(水戸)
僕も茨城で震災を経験しましたが、こちら(宮城県の被災地)にくると、また規模の違いを感じました。まだ生々しさがあります。あらためてそういう震災のことは僕たちも伝えていって、発信していかなければいけないと、復興に対して強く思いました。被災した子供たちと一緒にプレーしてみると、すごく明るくて、みんなもうそういうことに遭っても前向きに楽しんで生きているという気がするし、強さを子供たちから感じて、僕も元気をもらったし、すごく良い経験になりました。

◆丹羽竜平(相模原)
僕は鳥栖にいたときに一度(被災地に)来たことがあるのですが、そのときとはまた違った場所に来ました。まだまだ復興が足りていない部分があったので、僕たちサッカー選手は、若い子には特に、もっと見に来る機会を作って、小さい力ではありますがここの人たちを勇気づけたいな、と見て感じました。子供たちはみんな真面目だったし、すごくサッカーが好きで楽しくやっていると感じましたし、逆に僕たちも頑張ろうと思いましたね。遠くからもこの子供たちを、応援し続けたいと思います。

◆高原寿康(町田)
初めて直接被災地を見て、あらためてその災害が起こった時の被害の凄さというものを感じました。指導した子供たちは元気よくサッカーをやってくれたので、この活動を通して少しでも前よりさらにサッカーを好きになって、元気になってもらえればと思います。

◆薗田淳(秋田)
今回の被災地訪問とふれあい活動によって、僕自身もサッカーの本質である、「楽しむ」ということを感じられた、いい経験ができたと思います。この子供たちを指導することもできて、本当によかった。僕たちが彼らから元気をもらいましたし、サッカーを本気で「楽しむ」ということを、彼らへの指導で教えられたと思います。

◆福田晃斗(鳥栖)
被災地訪問をして、いろいろなお話を聞いて、考えさせられることがたくさんありました。僕は今、九州に住んでいるのですが、なかなか仙台に足を運ぶことができなかったんです。でも、今回宮城県の被災地の現状などを知って、(2016年に地震で大きな被害を受けた)熊本の方々がそういう思いをされていることもあらためて感じます。自分の住んでいるところは被災地、熊本が近いので、そういうところにも、もっと顔を出して元気にできるような活動をしていけたらいいな、と思う良い機会になりました。いつも小学生や中学生とサッカーをすると僕たちも元気をもらうのですが、今回も寒かったことを忘れるくらいの元気を子供たちからもらえて、本当に良い経験ができたと思います。

◆竹重安希彦(栃木)
今回の場所(宮城県南三陸町など)を訪れたのは初めてです。まだまだ復興はこれからと感じました。(震災発生から)時間は経っているのですが、“復興”というものに対してまた考えさせられた感じです。子供たちは元気でしたね。教える側の自分自身はなかなかうまくできなかったので、次に来るときにはもっとしっかり、自分自身スキルアップして子供たちと触れ合えればと思います。

◆村田和哉(清水)
自分はC大阪に所属していた時に、石巻に行かせてもらいました。そして津波が実際に来た南三陸に今回行けて、「いろいろなことが当たり前ではないんだな」とあらためて思いましたし、被災された方の話を聞いて、まだまだ自分たちが選手としても、選手会としても、東北を元気にする何かをやっていかなければいけないと思わされました。自分がクラブに帰ってチャリティーの大切さとか、クラブでの訪問とかを続けることができれば、と思います。ふれあい活動で一緒にサッカーをした人の中には心に傷を抱えた人も多くいたと思います。でも、やはりサッカーには、子供たちを元気にする力があるとあらためて思いました。サッカーをして無邪気に楽しむ子供たちを見て、また自分もサッカーを始めたときと照らし合わせながら、原点に帰れる良い機会だったと思います。

◆西村洋平(藤枝)
被災地訪問に関しては、初めて僕も東北に足を運んで話を聞き、映像を通して見てきたものと違う現状を直接見て、(震災発生から)時間は経ちましたけれども復興しきれていない部分もある、と感じる部分がありました。これからクラブに帰ってからもできることは絶対あるので、僕が見てきたものをチームに還元して、東北の力になれるように、やれることは精一杯やりたいと思いました。東北の子たちと初めて触れ合って、自分が子供の時もサッカー選手は憧れの対象だったなと思い出しました。そういう子供たちに夢を与えられる存在になれることを感謝しながら、また来年からもサッカーを頑張っていこうと思います。

◆川西翔太(大分)
自分は(2015年から16年まで)山形に所属していた時に、仙台空港やその近くの被災地を見たこともありますが、あらためて今回の場所(南三陸町など)を見て、復興できていない現状を目の当たりにしました。その場所に対してサッカーで少しでも役に立てるように、これからも活動できればと思います。被災した経験がある子供たちも、震災後もサッカーをしてきて、そこから僕たちも元気をもらえました。今度は僕たちがJリーグという舞台で、子供たちに元気や勇気を与えられたらと思います。

 






 
チャリティーサッカー2018 ふれあい活動“グリーティングDAY” in 宮城(2日目)

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