社会貢献活動

2013.12.27(金)チャリティーサッカー2013 ふれあい活動“グリーティングDAY” in いわき

「チャリティーサッカー2013 ふれあい活動“グリーティングDAY”」が2013年12月27日に行われ、福島県いわき市には選手とOB合わせて12名が訪れました。国内クラブからは本間幸司選手(水戸)、加藤弘堅選手(群馬)、大谷秀和選手、工藤壮人選手(ともに柏)、渡辺匠選手、渋谷飛翔選手(ともに横浜FC)、小川佳純選手(名古屋)、北嶋秀朗選手(熊本)の8選手。海外クラブからは、山田卓也選手(タンパベイ/アメリカ)と、小林大悟選手(バンクーバー/カナダ)、OBでは大岩剛さんと平野孝さんが参加して、約2時間にわたって子どもたちとともに汗を流しました。

いわき市は海岸線が津波の被害に遭うとともに、福島第一原発の事故から避難してきた方々が暮らす地区。会場となったア・パースニュータウンドームからも仮設住宅が見え、震災から2年9カ月が経った今でも、被災された方々は厳しい環境を余儀なくされています。ふれあい活動には、原発事故から避難して地元チームに加入している子どもたちを含め、小学校4~6年生の男女92名が参加。平野さんの「元気よく楽しくプロ選手とボールを蹴ろう」という言葉どおりに、子どもたちの笑顔が弾ける中でふれあい活動はスタートしました。

明るい雰囲気でウォーミングアップをこなすと、5チームにわかれて8対8のミニゲームを実施。選手たちも2人ずつ各チームに入り、一緒にプレーしました。「勝負事は常に勝つから楽しいということを伝えたかった」という言葉どおり、北嶋選手はゲーム前に「勝つぞ」と声を掛けて鼓舞するなど、技術面とともにプロ選手の心構えも、しっかりと子どもたちに伝えていました。

ミニゲームの最後には、選手チームと子どもたちの選抜チームが対戦するドリームマッチも実現。点を取り合う展開でしたが、選手チームが試合終了間際に決勝点を決めて、プロの意地を見せる結果となりました。

ふれあい活動の締めくくりは、全員で記念撮影を行い、選手が子どもたち一人ひとりにサイン色紙を手渡すとともにハイタッチで送り出しました。子どもたちはプロ選手との時間を「みんなとても優しく、わかりやすく説明してくれてとてもいい練習になりました」と興奮しながら振り返り、「カッコ良かった」と目を輝かせる姿からも、憧れを強めた模様。いわき市出身の渡辺選手も、「逆にこっちが元気をもらうというか、すごいいい顔をしてみんなプレーをしていたので、サッカーの力はすごいなと思いました」と充実ぶりを口にするとともに、「子どもたちはもっとサッカーを楽しんで、これからも続けてほしいと思います」とエールを贈っていました。

≪参加選手コメント≫
◆本間幸司選手(水戸)
「なかなかこういう機会はないので、僕らも逆に元気をもらったというか、サッカーの楽しさを一緒に共有できたので、とても素晴らしい時間だったと思います。1、2年目もいわきに来ましたが、昨年よりも子どもたちの表情が明るいなという感じが見受けられたので、ちょっと安心しました。やはりナイーブな問題も抱えていると思うので心配だったのですが、そういう思いは乗り越えて生活しているのかなという感じはしました。特にサッカーになったらそういうことは忘れてボールを追い掛けて、楽しい時間を過ごせたので良かったです」

◆加藤弘堅選手(群馬)
「純粋にサッカーで楽しんでくれて、僕らもすごく楽しめたので本当に面白かったです。サッカーを一緒に楽しめればということを考えていたので、それができた時間でした。大変なことも多いと思いますが、そういうことを感じさせずに、僕らとも笑顔でサッカーをしてくれました。僕自身も父親の実家が福島で、縁あってここに来させてもらいました。こういう機会があればどんどん参加したいなと思いますし、参加することで僕らがいろいろなことを与えているだけではなくて、僕らもすごく感じる部分はたくさんあって勉強にもなりますし、経験にもなるのでもっと積極的にやっていきたいなと思います」

◆大谷秀和選手(柏)
「今まではチームとして天皇杯で勝ち上がっていたので、参加できるのは今年が初めてでした。僕自身も前向きな気持ちでここに来られて、自分も本当に楽しめましたし、子どもたちが楽しんでいる姿を見て本当に元気をもらったので、毎年続けたいなと思いました。プロ選手ということで、一歩引いてしまう子どもがいたりもしましたが、やっぱり試合をこなすごとにどんどん話し掛けてくれて、最初の硬さは取れて自分からも話し掛けようとやっていたので、すごく楽しかったですね」

◆工藤壮人選手(柏)
「子どもたちの素直なところと元気のいいところを見られて、一緒にプレーすることによって僕たちも元気をもらえましたし、こういう活動というのを続けていかないといけないと思いました。僕も子どもが好きですし、全員で一つのチームを作って戦うことで、活気のある雰囲気があったと思いますし、子どもたちがそれについてきてくれたことはうれしいですし、個人的にも本当に感謝しています。来年に向けて非常にいい元気をもらったなと思います」

◆渡辺匠選手(横浜FC)
「子どもたちは無邪気で、いつも思いますけど、逆にこっちが元気をもらいます。すごくいい顔をしてプレーしているので、サッカーの力はすごいなと感じました。子どもたちにはもっとサッカーを楽しんでこれからも続けてほしいと思います。復興にはいろいろな部分で時間は掛かると思いますが、サッカーをやっているときはいろいろな思いを全部忘れられると思いますし、純粋に笑顔でサッカーを楽しんでほしいですね」

◆渋谷飛翔選手(横浜FC)
「うまい子がいたり、そうでない子もいて差はありましたけれど、いい選手がいるなと思いました。自分から子どもたちに積極的に話し掛けようとしました。自分の弟も年が小さいので、そういう面ではふれあいやすかったなと思いました。これからも、しっかり活動していければと思います」

◆小川佳純選手(名古屋)
「みんな元気でうまい子もいっぱいいて、僕ら選手も非常に楽しくできました。本当に純粋に、子どもたちと一緒になってサッカーを楽しんでやるということだけを考えてやりました」

◆北嶋秀朗選手(熊本)
「子どもたちは本当に元気だったので、自分もその場の空気を一緒に楽しむことができたと思います。気をつけていたことは、とにかく『声を出そう』と声を掛けて楽しんでもらうこと。まだ復興に時間が掛かることはわかりますし、簡単なことではないとも思います。こういう風にJリーグの選手たちが活動し続けることで、多くの人に現状を風化させないようにみんなで問題意識を常に持っていけるような雰囲気にできたらいいと感じました」

◆山田卓也選手(タンパベイ/アメリカ)
「震災時はアメリカにいて時差があったので、朝起きたら『家族は大丈夫?』というメールが入っていました。徐々に何があったかわかってくると、正直ビックリしました。実感としては、『本当に日本で起きているのか』と。監督にも『家族と連絡が取れるまで、練習には来なくても大丈夫』と言われていました。子どもたちに関しては元気だから良かったですが、アメリカでは被災地のことはあまり出てこないので現実を知ったというか、まだ仮設住宅もたくさんありましたからね。だからと言って悲観するのではなくて、子どもたちが元気にいることで少しホッとした部分もあります。まだまだだと思いますが、こういう機会をもっと増やしていければなと思います」

◆小林大悟選手(バンクーバー/カナダ)
「みんな元気でしたし、楽しんで一生懸命サッカーをしてくれていたので、とてもうれしかったです。僕らは子どもの頃からサッカーが好きで、その延長で職業にすることができたので、どんな状況でもサッカーをすれば楽しいし、そういう姿を子どもたちにも見てもらって、一緒に楽しんでもらうことは大事なことだと思います。震災があってから、少し違う形で顔を出したりしてきましたが、引き続き、支援や自分たちが来ていろいろなことを教えることができればいいと思います。海外でも日本人が助け合っている姿はみんな知っていてくれて、チームメートも心配して聞いてくれます。僕ら海外の選手でも助け合っていくという意識はありますね」

◆大岩剛さん(OB)
「鹿島も被災地ということもあり、他人事とは全然思えません。もっと元気がないかなと思っていましたが、すごく盛り上がってくれて楽しそうだったので、うれしいですよね。鹿島は夏の中断期間のキャンプをいつもJヴィレッジでやっていたので、福島にはすごくお世話になっています。こういう機会があればどんどん積極的に参加して貢献していきたいと思いますし、鹿島はプレーできるという幸せな環境にいるので、そこでみなさんに元気を与えられたらという雰囲気は、チームの中で常日頃からあります。もちろん小笠原満男選手を中心にして選手側からも発信していますから、それは途切れさせないように今後もずっと続けていきたいなと思います」

◆平野孝さん(OB)
「復興の灯を消さないためにも、継続ということは大事なことだと思います。選手会として、こういう支援活動というものは何らかの形で続けていけたらいいですね。それが支援の灯を消さない唯一のやり方だと思います。3年間やってみて、サッカー選手はやっぱりサッカーで人々に夢や希望を与えられるのだから、一番いいことは子どもたちと直接ふれあって、一緒にサッカーをやることだと思います。もちろんいろいろな形はあるかもしれませんが、ベースはそこを忘れないで、いかにプロサッカー選手と子どもたちが一緒にボールを蹴れるかということを常に考えながら、選手会としてはそこを絶対に外したくないなということはあります」

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