社会貢献活動

2011.12.11(日)「ふれあいサッカーキャラバン」千葉県旭市スポーツの森公園【前編】

震災からちょうど9ヵ月が経過した2011年12月11日。第6回「ふれあいサッカーキャラバン」が、千葉県旭市「旭スポーツの森公園 芝生の広場」にて行われた。今回の参加選手は地元のジェフユナイテッド市原・千葉から8選手(藤田俊哉、山口慶、岡本昌弘、茶野隆行、村井慎二、久保裕一、深井正樹、佐藤慎之介)、そしてOBコーチには、ジョカトーレフットボールクラブの代表を務める元ジェフの式田高義が参加した。


開催場所となった旭市は、東日本大震災による津波で死者が13人、行方不明者2人が出ている地域。全壊336戸、大規模半壊432戸、半壊507戸、一部損壊2394戸といった被災状況である。そうした旭市内での開催にあたり、窓口となった小学校が旭市立中央小学校と旭市立三川小学校の2校だ。開催の後押しをした一人である中央小の及川校長は「ありがたいことに被災が大きかった飯岡小を中心とした復興支援イベントは多くありましたが、旭市全体での復興支援というのは今回のサッカー教室が初めてでしたから、地元のスポーツ少年団に参加を呼びかけました」と、今回の開催理由を振り返っていた。中央小は校舎にヒビが入った程度の被災状況ではあったものの、隣の飯岡小は津波の大被害を受けている。それだけ旭市は被災した地域と被災していない地域の差が激しかったという。


「旭市の被災状況は……、例えば死者が出ている状況だということは全国的にはあまり知られていませんから、こうして声をかけていただいたことが嬉しいです。それに子供たちがJリーガーに直接教えていただく機会なんて一生に一回あるかないかだと思いますから、子供たちの励ましになれば何よりです」
地元のチームが来るといったこともあって大勢のギャラリーが集まった今回のふれあいサッカーキャラバンには、旭市内を中心に活動しているFCあさひ(参加児童8名)、飯岡FC(参加児童44名)、スポーツアカデミー(参加児童55名)のスポーツ少年団3チームが参加した。選手が子供たちの前に集まり、式田コーチの「みんな広がれ!」といった大声ではじまったイベントは、選手たちと子供たちが一緒に走り回る鬼ごっこからスタート。


鬼ごっこの後に始まったのは、各選手のチームに分かれての「だるまさんが転んだ」。選手たちは積極的に子供たちとコミュニケーションを図り、子供たちとの距離が十分に縮まったところで、ラストは各チームに選手たちが一人ずつ参加したミニゲーム。午前の部は小学1年生~3年生の低学年が参加していることもあって、選手たちとの触れ合いを重視したプログラム内容であった。逆に、小学4年生~6年生が参加した午後の部は実戦形式がメインのプログラムで進行。

ウォーミングアップの後にドリブルやパスによるリレーを行って、最後はプロサッカー選手8人のチームと子供たちのチームが順番に戦うゲームのはじまりだ。試合時間は3分間もしくはジェフチームに点を入れられたら次のチームと交代するといった特別ルールに、選手も子供も会場もヒートアップ! ボールを本気で奪いに行くジェフの選手たちと子供たちの触れ合う姿を見て、FCあさひの遠藤監督は「奇跡ですよ」と、言葉を残す。

「20年近くチームに関わっていますが、現役のプロサッカー選手がこの地域に来て一緒にプレーをするのは初めてのことだったので、まさかこんなことが起きるなんて……といった奇跡を感じるんです。コツコツやっていけばプロ選手たちが子供たちとサッカーすることができるんだって。何度でも来てほしいです」


そうしたコーチたちの気持ちに重なるようにコメントを残すジェフの選手たち。
「震災直後に旭市の被災地へ行きましたが、その時よりも凄く元気な子供たちの姿を見ることができて凄く嬉しかったですし、震災が起きた後に何か力になりたいと思っていたので子供たちと触れ合うことができて良かったです。震災後、ジェフのホーム試合に招待して試合を観戦してもらったことはありましたけど、旭市内で子供たちと一緒にプレーするのは初めてでした。元気があれば何でもできると思うので、僕たちに何か伝えられるものがあれば今後も伝えていきたい(岡本選手)」

「この季節でもみんなが元気で半そで短パンでプレーしていて、僕よりも上手い子供もいたり(笑)。今日は少しでも楽しんでもらうように、できるだけ声をかけようと思っていましたから、子供たちが楽しんでくれて凄く嬉しかったです。やっぱり小学生の子供たちですから楽しむという部分を凄く大事にしてほしかったですし、今日をきっかけにもっとサッカーに打ち込んでくれれば何よりです(佐藤選手)」

「子供たちが凄い元気でしたし、盛り上がったのでやっている自分たちも楽しくできました。子供たちも積極的に自分たちとコミュニケーションをとってくれて、僕たちの言うことも素直に聞いてくれましたから、凄く良い時間を過ごさせていただきました(久保選手)」

「海外の映像をみている子供たちも多いですから、地元のチームの選手でもこれだけのプレーができるんだぞって、今日は感じてほしかったです。一緒に試合をしたり触れ合う中で少しはプロの技術を感じてもらえたと思いますし、言葉やプレーを通じてアドバイスができたのかなと思います(深井選手)」

後編へ続く


子ども達に人気の茶野選手

子ども達に優しく接する久保選手

藤田会長、満面の笑みで楽しんでます

子ども達を指導する佐藤選手

 

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